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印章の美学

 

印章の文字「印影」が調和がとれているか否かに全てが掛かっています。

印には章法があり、印面の字の多少、文字の朱・白、文字の粗密の和、字と字が相依って情あり、即ち、比例均衡の美であります。印ほど印影の比例均衡の美のあるものはありません。

私達が美術史から学ぶ「法隆寺五重の塔」の比例均衡の美しさや安定感、「唐招提寺のエンタシのある柱」が漂わせる調和美も、「薬師寺三重塔の均整の取れた裳階」の美しさ、これら総ての美しさを包蔵した、「美」を表現しているのが印章の印影ではないでしょうか。

入魂の名作には、刻者の執念にも似てすさまじいまでの迫力が介在し、ここに始めて印章の美学が生ずるのであります。